TEL:03-6804-7245
MAIL:info@kobetsu-union.com
BLOG:http://kobetsuunion.blog.fc2.com
TWITTER:@kobetsu_union

コマ給問題とは?

コマ給問題とは、個別指導塾等において、授業時間内にしか給料が適切に支払われないという問題です。個別指導塾では、通常授業前には授業の準備や生徒さんの出迎えがあり、授業後には報告書の作成や清掃などがあります。こうした授業前後の時間に対して適切に給料が支払われないというのが、コマ給問題の典型例です。また、授業前のミーティングや社内研修の時間が無給であったり、カリキュラム作成のためにサービス出勤をせざるを得なかったりというケースもあります。時間外労働に対する不払いは、一部の例外的な塾の問題ではなく、個別指導塾業界の多くの会社に当てはまります。

さらに、コマ給は時間外労働に対する不払いにとどまらない大きな問題を抱えています。コマ給は違法行為かつ重大な契約違反ですので多くのアルバイト講師が早期に辞めてしまいます。塾の運営側が違法行為を続けるために、先生が辞めていくわけですが、それで不利益を被るのは生徒さんです。勉強は苦手だけど塾で頑張って勉強したいという生徒さんの思いを、コマ給が踏みにじっているのです。

生徒さんからは、「私が大学生(大人)になったら、塾で○○先生みたいに教えてあげるんだ。」などと嬉しいことを言ってもらえることがあります。ですが、私たちは素直には喜べません。というのも、将来この子をコマ給という違法労働の被害者にしてしまってよいのかと悩んでしまうからです。私たちのメンバーの中には、今勤めている塾に中高生時代に通っていた者もいます。楽しい思い出のある塾から講師の依頼が来た当時は、とても嬉しかったといいます。ところが、今では大好きだった塾に、一点のシミができてしまったそうです。それは他でもないコマ給です。

私たちは授業時間だけでなく、授業の準備や報告書の作成、出迎えや清掃も大事な仕事だと思って、一生懸命働いています。授業時間外の労働も正当に評価され、法律が遵守される職場でこそ、本当に良い教育ができるはずです。授業時間しか評価されないコマ給から全ての仕事が正当に評価される時間給への転換が不可欠です。